気をつけよう①

世の中には色々な人がいて、色々な事でお金を儲けている人がいます。私は、そういう人達と話す機会を、幾つか得た事があります。でもまあ、儲かってません。何故でしょうね。それは、皆さんお気づきかと思いますが、お金を簡単に手に入れる方法を知っていたら、そんなのは誰も教えれない、という事です。最近、そういう話がNewsでも凄く多いので、首をひねってしまったり。そんなスレスレの所を渡ってきた、これは…というお話をして行きます。

一つ目。社会人に成って間もない頃、仕事帰りに秋葉原に寄りました。金曜日などは、よくサンポーニャの生演奏とかをやっていて、足を止めて聞いたものです。

その日は天野喜孝の絵画展がありました。無料。へえ…と、唸りながら、ゆっくりと見てたんですよ、それを。すると、奥から女の人がやってきて、頼んでもいないのに絵の説明が始まりました。この絵は、あの絵は…。まあ、興味本位で流し聞いていたんですが、いよいよ『奥に良い絵があるんですよ』と来る*1。私は面白そうなので話を聞いてみることにしました。
そこにあったのは天野喜孝リトグラフ。それなりに良い絵、大きさでこれが部屋にあったら面白かろう、という物。ところが値段を聞けば70万円という。おいおい…。幾らなんでもw しかし、ここからが店の人間の腕の見せ所。この絵を所持した後の生活がいかに充実した物になるか…と薦めてくる。

「普段、タバコは吸われますか?」
「…いいえ」
「では、雑誌はお読みになりますか?」
「まあ、週に2〜3冊は*2
「ああ、良かった。この品は、そういったものを『ちょっと数年我慢』していただければ、どなたでも手に入れられるのです」

そのちょっとの節約を出来る人間なんか、世の中いませんよw しかし、それをさも『幸せのための努力』という様な表現に変換するのですから大したもので。さあ、ここからが怒涛です。

「この会社は非常に『社会的信頼の厚い会社』で、普段は無い利率で金融会社の方をご利用になれます。その金融会社というのも『大手の●●様』でして…」

この手の話は、必ず…『自分らは社会的信頼の厚い会社で、クレジット会社に認められている』…と繰り出します。そりゃあ、大きい融資の話(一口数十万ですよ)を複数持ってきてくれるんですから、クレジット会社側にしてみれば、その位の便宜は図ろうてなもんです。

「こちらの写真を見てください。こちらは『以前ご契約頂いた方』の部屋の様子です。どうです…良い部屋で、絵が合ってますよね…」

仲間がいる。あなたは独りでない。そんな風に繰り出してくる。なんだ、騙されてるわけじゃないのか…とか、思っちゃいそうですよねw いえいえw それは違いますから。トドメはこれです。

「こちらリトグラフは非常に人気がありまして『指定された枚数の内すでに何件か、ご契約が決まっています』」

でました限定品。今日だけのチャンス。絵の横には名前の書かれた付箋が張ってあって、これが可笑しくて可笑しくて、遂に吹き出しそうになりました。想像してください。中流階級以上の綺麗な部屋、喫茶店に置けそうな絵。その横に購入者の名前の付箋があって、しかし、それはどう考えても、リュックに眼鏡にチェックのYシャツ…な方達の物なのです。
丁重にお断りして(当たり前ですねw)、その日は帰ってきました。その手の方々には有名な、ラッセンや天野のリトグラフを扱う会社ですね。
中々面白い体験で、良い人生経験になりました。皆様もお気をつけあれ。
こんな古い話を書いた理由は、こんなことがあったらしいからです。同業な方が他にもおられたんですねえ…。
ネタとか
子どもの絵本も「萌え」の時代? 別にオトナが「萌え」とか言わなければ、普通に可愛い絵本でしょうが。マンガの読み方と同じで「これを可愛いと認識する」という形には、なっているかも知れませんね。他のネタもありますので、この話は続きます。
スペランカーの256周目をクリアするとこうなるらしい。やり込んだね。俺は死ぬ事が可笑しくて、エヘラエヘラプレイしていた記憶があります。どんなしょぼい死に方をするかゲー…みたいなw

*1:このスタッフと客の多対一にする構造も一つの作戦です。お気をつけあれ。

*2:この頃は通勤の手持ち無沙汰に雑誌をよく買っていました。