うがー
錬金術師リノの研究日誌
「ギルド『ロンギヌス』の連中が、地下8階を突破したそうよ*1」
面白くもない、と言った風にワインを呷るのはエレオノーラである。
もはや、語るのも、訴えるのも面倒という風だ。
未だスノーウルフを退治できぬ歯痒さもあるだろう。
――この女には忍耐力がない。
冒険が遅々として進まぬ理由が、よもや自分とは思っておらぬだろうなあ*2。
「――仕方ない、われらにはわれらのペースがある。
ここの主人も言っていたろう?」
「生き残ることこそが肝要だと」
心拍数、体温、ともに上昇…と。
ふむ、『カイワレだん』の団長は、酒が入るとより雄弁になるのだな。
これは面白い…メモメモ。
「そう思ってるアンタの<フロントガード>が私を守ってくれた事なんか無いじゃないの!」
――然り。私も見たことが無いな*3。
「それは違うぞ! ちゃんと構えを取ってだな」
「愛だわ! カルの愛が足りないのよっ バカッ!」
――ふむ。
この前衛の相性の悪さには目を見張るものがある。
よくぞここまでこれたものだ。
まあ、後衛の我々が、その分苦心している事実があるわけだが。
「まあ、まあ、二人ともその辺にしておきましょうよ」
にっこりと笑うソレータ。
笑ってばかりのこのメディックは、戦闘不能経験がゼロというデータがある。
侮れない。
なにか敵の攻撃を避けるプログラムないし、定理でもあるのか?
これは宿題としよう。
ラプラスに魅せられたメディックか。これは面白いな。
前衛二人より余程研究対象として適切だ。
「…ふんっ、いい娘ぶって、アンタも今度前に来れば良いのよ」
「それでしたらクロウさんの方が適切でしょう」
レンジャーのクロウは下戸の上、自称肺病で(まあ、私は精神病の方を疑うがね)、既に自室に戻っている。
「いや、彼は病気だしな…」
ソレータの案を静止するカル。
ふむ、リーダーシップが無いわけではない…と。
否、無かったら私がココにいる理由が無いな。
ほう、私自身の存在が、カルの存在証明なのか。
しばし、黙考の私にギロリと目を向けて、
カルとエレオノーラがこちらを向いた。
「「アンタ(リノ)はどう思う?」」
――訂正。
この前衛二人の相性は完璧だ。
私はメモを閉じて、二人に向き直る。
さて、何処から論破してやろうか…と。
まだ5階をウロウロしている俺です。間違って取得してしまったスキルがあって凹み中。確か休養で振りなおせたな、Lv10も下がるのか。後でいいや。とまれ、楽しんでおります。しばらくお付き合いください。
仕事が忙しすぎたので、ブログが遅々として進まない。
職場で更新しても良いんだけどなあ。
Macだとめんどいし、俺カナ打ちメインだしなあ。